田舎侍ランナー 真太平記

福岡県の田舎に住む市民ランナー

「帖佐寛章伝 マラソンへの憧憬」

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著者:帖佐 寛章
語り書き:梶原 學

【概要】
人生は山登りである。9歳で当時の朝鮮・京城(現ソウル)に渡った。そこから高校卒業までに、鹿児島、釜山、再び鹿児島、釜山、そして香川と移り住んだ。転校は実に5度。そこで落第、いじめ、不登校を繰り返した。壮絶な少年期の果てに開けたのは、アスリートの道だった。選手として、監督として日本を制した。そして日本陸連の中心人物へ―。「人生は山登り」だと帖佐は言う。崖から谷底に落ちても、頑張ればいつか頂上が見えるのだ。

【感想】
陸上人として、心に残る1冊となった。
競技者として、もし指導者となった場合には、バイブルとして読んでいきたい1冊でした。
前半は帖佐先生の生い立ち、後半は日本陸上界(ほとんどが長距離)分析されていました。
文章の節々に、精神論、科学的見地を混ぜ合わせながら、興味深い小論でした。

本の終末に、「マラソンって人生だよな。人生そのものがマラソンなんだよな。」
とありました。
先生の生い立ちを読んだあとに、この言葉を読むと、尚一層そう感じさせます。