田舎侍ランナー 真太平記

福岡県の田舎に住む市民ランナー

「右岸」

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辻仁成

【概要】
福岡で隣同士に住んでいた九と茉莉―。不思議な力を授かりながら、人を救うことができず苦しむ九。放浪の後、パリで最愛の女性・ネネに出会うが、いつも心の片隅には茉莉がいて…。辻仁成江國香織の奏でる二重奏ふたたび。愛を信じることができるあなたに贈る大きな希望の物語。

【感想】
歴史本が2つ続いたので、なにか現代本を読もうと思って手に取ったのがこの本と「左岸」でした。
辻作品は初です。
何とも内容の暑い、そして身体のうちから出てくる熱さを感じる長編小説でした。
生きる意味、愛とは?愛し方愛され方の形。などなど、私の人生では経験できない分厚いものを垣間見させてもらった作品でした。もう、500ページの間、すごく勉強されました。学校の教科書よりも、いい人生勉強になりますね。でも、中学生以下が読むには早いかなとも思います。

川という、人間にとっては欠かせないものを、境界と例えていました。
自分と相手の間には、大きな川が流れている。いつかは、一緒に成りたいと願っているのに、相手は遠い対岸にいるように。。。

すごく哀しくも、愛らしい最高恋愛作品でした。

右岸は、先にちよが読んでます。